ペット火葬を行う場合に確認しておきたい服装のマナーと持ち物

ペット火葬では、人ほどの格式は求められませんが、だからといってどのような服装でも良いとはいえません。
中には「どのような服装で行けば良いかわからない」「何を持っていけば良いの？」と悩んでいる方もいるでしょう。

そこで、ペット火葬に参列する際の服装や持ち物で悩んでいる方のため、マナーやおさえておきたいポイントを紹介します。この記事を読むことによって何を着て行けば良いのか、反対にどういったものを避ければ良いのかなどがわかるので、ぜひ参考にしてみてください。

ペット火葬の服装

ペットの火葬はどのような服装で参加すれば良いのでしょうか。

一般的に、喪服を選択する必要はないとされています。これは、人ほどの格式が求められないからです。
多くの方が普段着ているものの中から落ち着いた洋服を選んで参加されています。これには、亡くなったペットが驚かないようにといった意味を込めている方も多いです。

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喪服が必要な場合もある

基本的には洋服で良いのですが、場合によっては喪服が必要になることがあります。

例えば、人間と同じ葬儀会場で行われる葬儀です。こういった場合、他にも周りに人がいる状況になります。ほとんどの方が喪服を着ている形になるので、あまりにもカジュアルな普段着で足を運ぶと浮いてしまう可能性が高いです。

そのため、喪服を選択したほうが良いでしょう。
また、家族の一員として非常に大切にしていたペットの場合「喪服で当然」との考え方もあります。自身でこういった理由から喪服を選択するケースも多いです。

注意しなければならないこととして、ペットの葬儀に招かれる立場である場合、普段着や平服でいくのか、喪服で行くのかはよく考えなければなりません。飼い主の方が人と同様の葬儀を準備していた場合、喪服以外で参加すると浮いてしまう可能性が高いです。
また、人間の火葬場が併設されている施設の場合も同様です。他の参列者の方が喪服で参加していることになるため、喪服を選択しましょう。

派手な服装・アクセサリー・香水を避ける

喪服での参加が必要な家場合でも、派手な服装やアクセサリー、香水などは避けましょう。これは、最低限のマナーともいえることです。服装は黒を基調とした暗めの色を選択するのが基本です。

「自分たちが気にならなければ、どのような服装でも良い」と考える方もいるでしょう。ですが、他の飼い主と出会う可能性もあり、この時にあまりにも派手な服装だとお相手を不快な気持ちにさせてしまう可能性が高いです。
香水についても同様で、ペット火葬では避けましょう。お別れの場なので、着飾っておしゃれをしていく必要はありません。

動物の毛皮が使われている物は避ける

服装だけではなく、バッグやマフラーなど、全般で動物の毛皮、または革が使われているものは避けてください。これは、殺生を連想させてしまうものだからです。
たとえフェイクだったとしても、毛皮、革、ファーなどが使われているものは避けましょう。防寒具として使われることもある関係から、特に冬場はこれらのアイテムを使ったファッションが身近になるので注意が必要です。

ペット火葬をおこなう場所別の服装

ペット火葬業者

基本的に予約をした時間以外は他の飼い主が来ることは無いように配慮されているため、服装は自由で問題ないでしょう。
しかし、派手な服装は避けることが無難です。

ペット霊園

店舗によっては他の飼い主様もいる場合があるため、黒やグレーを基調にした服装にすることで、余計なトラブルを避ける事ができると考えます。

自宅での火葬

自宅へペット火葬車に来てもらう場合は、自由な服装で問題ないでしょう。しかし、近隣の方にどう思われるかわからず、不要なトラブルや噂をさけるためにも派手な服装は避け、無難な服装を意識することがおすすめです。

人も利用する施設

市や区が運営している火葬場や、人の火葬や供養も行っている施設は喪服が望ましいです。利用されている他の方が故人の葬儀に参列している可能性が高く、周りの方々への配慮から喪服で参列することをおすすめします。しかし、ペットが亡くなるのは急なことが多く、すぐに喪服が用意できない場合は黒やグレーを基調する私服でも問題はないと考えます。

ペット火葬の持ち物

ペット火葬ではどういったものを持っていけば良いのでしょうか。用意しておきたい持ち物について解説します。

持ち物①ハンカチ

ハンカチは、悲しくて涙を流すことを考えると持って行ったほうが良いでしょう。
できれば白、または黒の無地のものか、柄があっても目立たないものを選択するのがおすすめです。フォーマルな服装で参列する場合、タオル素材のものは向いていません。

持ち物②数珠

数珠は必須ではないので、必要な方は用意しましょう。
そもそも何のために数珠を使うのかというと、これは煩悩を取り去る目的です。正式には珠の玉の数は108あり、108は煩悩の数を表します。（これより玉が少なく、54個、42個、27個、21個、14個のものもあります。）
数珠を持って手を合わせることで煩悩が消滅すると言われており、お仏壇へのお参りなどでも使う方が多いです。

なお、数珠の貸し借りは良くないとされています。そのため、家族でペットの葬儀を行う場合「ひとつだけ数珠を用意して使いまわそう」と考えることはやめましょう。借りて使いまわすよりもないほうが良いとされています。

持ち物③ペットの写真

遺影として使用するため、ペットの写真が必要になることがあります。事前に確認しておきましょう。
また、火葬の際にさみしくないようにと、ペットと家族が一緒に写った写真を棺に入れる方も多いようです。ただ、昔から「生きている人の写真を入れて燃やしてしまうと、あの世に呼ばれてしまう」という迷信もあります。もちろん、気にすることなく入れている方も多いのですが、気になる場合は無理に入れる必要はありません。

持ち物④花

棺に入れる花を自分で用意することも可能です。
色の濃い花だと火葬した際に遺骨に色が移ってしまう可能性があります。持参する場合は、色の薄いカーネーションやスイートピー、カスミソウなどを選択すると良いでしょう。
トゲがあるものは避けたほうが良いのですが、使用する場合はトゲを取っておきます。

持ち物⑤ペットのおもちゃ

ペットが大切に使っていたお気に入りのおもちゃを持っていきましょう。ただ、棺に入れて火葬しても燃え残る可能性があるものや、溶けることで遺体を損傷してしまう可能性があるものは棺に入れられません。
ですが、火葬するまでの間、ペットの近くに置いておくことはできるので、持っていくのがおすすめです。

持ち物⑥折り畳み椅子

斎場で立会の火葬を行う場合、火葬中は待合室が利用できます。ですが、移動火葬車を呼んで、自宅から少し離れたところで火葬を行うような場合は折り畳み椅子があると便利です。
他にも、近くに車をとめておき、車内で休憩する方法もあります。

ペット火葬のマナー

ペット火葬に関するマナーもおさえておきましょう。ここでは、服装や持ち物以外に確認しておきたいマナーとして、お焼香、お骨上げ、香典について解説します。

お焼香

選択するペット葬儀社やプランによって異なりますが、お焼香をすることがあります。やり方の基本は、人の葬儀を行う場合と同様です。
具体的なやり方は宗派によって異なるものの、特に気にしない場合は1回で構いません。

お骨上げ

お骨上げは、火葬が終わったあとに残った遺骨を箸で拾い上げて骨壺に収める儀式ことです。
この時、安らかに眠れるように祈りをささげましょう。単純に骨を骨壺に入れる作業として考えてしまうのではなく、供養の気持ちを込めてゆっくり行うことが大切です。
何人かで参加する場合は、大きな骨を拾い終わるまで1人ずつ順番に行っていきます。

香典

知り合いのペットが亡くなったと知らせを受けた際、悩んでしまうことが多いのが香典についてです。ですが、基本的にお葬式に参列する場合でも香典は必要ありません。

これには、ペットの葬儀が行われるようになったのはまだまだ最近のことであり、慣習や習慣ができあがっていないことなどが理由です。また、香典を受け取ると飼い主は香典返しを行わなければならないことから、気を使わせてしまうとの考え方で香典は不要とされています。
香典ではなく、供花、供物や、お悔やみの言葉を用意しましょう。

ペット火葬の注意点

ペット火葬を行うにあたり、注意しなければならないことがあります。棺に入れられるものに関すること、費用について確認しておきましょう。

注意点①首輪は棺に入れられない場合が多い

火葬前の棺には何でも入れられるわけではなく、基本的に首輪は入れられません。
ペットが大切にしていた首輪がある場合、一緒に火葬してあげようと考えることもあるでしょう。ですが、多くの首輪には金属が使われており、金属部分が燃え残ることがあります。
さらに火葬に関する設備に悪影響を与えてしまう可能性があることから、入れるのを希望しても断られるケースが多いです。同様の理由でリードも入れられません。

また、首輪以外にも繊維系は灰となって残り、お骨上げしにくくなってしまうことから、お気に入りのクッションやタオルなども入れられません。

注意点②費用の相場を確認する

選択するペット葬儀社によって費用は大きく異なります。そのため、どの程度の費用がかかるのかは、事前に良く確認しておきましょう。
1社のみで決めてしまうと、相場より高すぎる業者、または安過ぎる業者を選択してしまう恐れがあります。料金が高いほど信頼できる、より良いサービスが受けられるとは限りません。提供しているサービスの質が悪いのに費用設定が高い業者もあります。

ですが、手厚く対応してくれる業者は人件費もかかることから料金が高いケースが多いです。複数社から見積もりを取ることによって、提示された金額が相場と比較して高いか、安いか判断できるので、まずは問い合わせてみましょう。

費用を比較する際は、条件を合わせて見積もりを出してもらうことが重要です。また、相場よりも安い場合はあとから別の名目で何らかの費用を請求される可能性もあります。
提示された金額にどこまで含まれているのか、他に何か費用がかかるのかについても確認してみてください。

関連記事：ペット火葬の費用相場を確認！その他にかかる費用や注意点

マナーを確認し、守ることが大切

いかがだったでしょうか。ペットの火葬を行う場合に確認しておきたい服装や持ち物について紹介しました。どういった服装を選べば良いのか、何がNGなのかなどについてご理解いただけたかと思います。人ほどの格式は求められないといっても、マナーについてはよく確認しておきましょう。
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